諸国神社めぐり

安積国造神社(郡山市清水台〈しみずだい〉)

安積国造神社参道入り口
安積国造神社(あさかくにつこじんじゃ)は,JR(東北本線,東北新幹線)郡山駅の西500メートルに鎮座する。
伝承によれば,成務天皇の五年,比止禰命(ヒトネノミコト)が当地に赴任して阿尺国造(あさかのくにのみやつこ)となり,赤木山(現在の赤木町)に和久産巣神(ワクムスヒ;穀物の神)と天湯津彦命(アメノユツヒコ;比止禰命の祖)を奉斎した。これが当社の起源とされる。
その後,安康天皇の二年,比止禰命が合祀され,以後「国造神社」と号した。
延暦年間(782-805),坂上田村麻呂の東征のおり,戦勝を祈願して当社に宇佐八幡宮(誉田別命)を合祀した。
源頼義や源義家も当社に祈願したという。
天和三年(1683),赤木山の国造神社から八幡大神が現在地(清水台)に遷座され,同時に安積領主の伊東氏の古城内(現在の郡山駅前の地)から稲荷神社(倉稲魂命)も当地に遷座され,これ以後,「八幡宮・稲荷大明神」として崇敬された。
明治五年(1872)に赤木山の国造神社がここ清水台に遷され,八幡宮・稲荷大明神と合わせて「安積国造神社」となった。
(旧社地には境外末社として赤木神社が祀られている。)
安積国造神社鳥居
安積国造神社社殿安積国造神社社殿安積国造神社社殿
文化七年(1810)に再建された拝殿は,戊辰の戦火をくぐり抜けて残った。
安積国造神社本殿
流造りの本殿は大正十五年(1926)の再建である。

安積国造神社境内の皇大神宮
境内には摂社の皇大神宮(天照大神),末社の安積天満宮(菅原道真公と安積艮斎を祀る),白王稲荷神社などがある。

安積国造神社狛犬(吽形)安積国造神社狛犬(阿形)

(福島県郡山市清水台)
2012.10.20

安積国開祖の宗廟 安積国造神社(公式サイト)


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