諸国神社めぐり

猿田彦神社(伊勢市宇治浦田〈うじうらた〉)

猿田彦神社
猿田彦神社は,宇治山田駅(近鉄鳥羽線)の南3キロメートルに鎮座する。
祭神は猿田彦大神と大田命である。
猿田彦は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が高千穂に降臨する時,道案内をした神である。
猿田彦はその後,本拠地であるこの地に留まり一帯を開拓した。猿田彦の後裔の大田命は,猿田彦が開拓した地を倭姫命(やまとひめ)に献上し,そこに皇大神宮(内宮)が造営された。
その後,猿田彦の子孫は神宮の要職を務め,自らの邸宅内で祖神の猿田彦大神への祭祀を続けていた。
明治になり,それまでの私的な屋敷神の祭祀を神社に改めたのが当社である。
猿田彦神社社殿
猿田彦神社社殿前猿田彦神社方位石(古殿地)
拝殿前の広場に「方位石」が据えられている。
ここは「古殿地」で,昭和十一年(1936)に現社殿が造営される以前の神座の位置を示している。
夕刻,巫女さんが石に置かれた賽銭を集めている。

佐瑠女神社
境内に佐瑠女神社(さるめじんじゃ)がある。
祭神は天宇受売命(あめのうづめ)である。天宇受売は瓊瓊杵尊の降臨に同伴した神で,瓊瓊杵尊を迎える猿田彦大神に応対した。
天照大神が岩戸に隠れた時,天宇受売は岩戸の前で開かれた宴席で卑猥な踊りを披露して場を盛り上げ,天照大神に戸を開かせることに成功した。よって芸能の神として信仰されている。

(三重県伊勢市宇治浦田2丁目1-10)
2015.9.27

猿田彦神社公式ホームページ


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