宇須乃野神社(うすののじんじゃ)は,宮町駅(近鉄山田線)の北800メートルに鎮座する。
周囲は住宅と畑で,古くから集落があったようである。境内にクスノキの巨木がある。北西200メートルに高向大社という古社がある。
『延喜式』(神名帳)に「宇須乃野神社」(渡會郡五十八座の一)と,同名で記載がある。
当社は豊受大神宮(外宮)の摂社十六社のうちの一社でもある。
何度か大破と再建を繰り返し,ついには社地不明となったが,現在地に寛文三年(1663)に再興された。
祭神は五穀の守り神の宇須乃女命(うすのめのみこと)とされているが,異説もある。
社殿は一つであるが,受大神宮の末社の縣神社(あがたじんじゃ)が合祀されている。祭神は縣神(あがたのかみ)である。
樹高25メートルのクスノキは,遠くからでないとかえって見えない。
(三重県伊勢市御薗町高向字南世古2653)
2015.9.28