諸国神社めぐり

足長神社(諏訪市四賀〈しが〉)

足長神社参道入り口
足長神社(あしながじんじゃ)は,JR上諏訪駅の南南東3キロメートルに鎮座する。
祭神は脚摩乳神(アジナヅチ)である。アシナヅチは妻の手摩乳神(テナヅチ)との間に八人の娘があったが,毎年ヤマタノオロチにさらわれ,残るは櫛名田比売だけになり悲嘆していたが,そこに須佐男命(スサノオ)が現れて娘は救われた。
以上は『古事記』に見える話だが,おそらく本来は太古の原住民の土着信仰が起源で,後にそれが大和朝廷の神話体系に組み込まれたのであろう。今,諏訪大社(上社)の摂社となっている。
足長神社拝殿
拝殿は天保十三年(1842)の建造で,大工「矢崎専司」の名が残る名品で,諏訪市の文化財に指定(昭和六十三年)されている。
足長神社拝殿細部足長神社拝殿彫刻足長神社拝殿彫刻
周囲は細かい彫刻で埋め尽くされている。
足長神社拝殿内部足長神社拝殿内部
拝殿内部にも龍の彫刻が見られる。

足長神社本殿
拝殿の背後に建つ本殿は,その様式から十八世紀の建造だと考えられている。諏訪市の有形文化財に指定(平成六年)されている。

(長野県諏訪市四賀)
2009.8.27


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