諸国神社めぐり

健御名方富命彦神別神社(長野市箱清水〈はこしみず〉)

健御名方富命彦神別神社社頭
健御名方富命彦神別神社(たけみなかたとみのみことひこかみわけじんじゃ)は,JR長野駅の北2キロメートル,善光寺の東の城山に鎮座する。
眺望にすぐれ,境内から長野市街が一望できる。
当社は『延喜式』(神名帳)所載の「健御名方富命彦神別神社」(信濃国水内郡九座の一で,名神大社)に比定される古社である。
祭神は健御名方富命である。
論社があり,同名の神社が水内郡信州新町,飯山市豊田にもある。
社伝によると,出雲から信濃に来た神がしばらくこの場所に止まって教化につとめ,後に諏訪に移ったとされる。
この伝承のように,諏訪大社と関係が深く,持統天皇五年(691)には諏訪大社とともに風祝の勅祭がおこなわれ,奉幣の儀があった。
現在も諏訪大社と同じく,寅と申の年に「御柱祭」がおこなわれる(武井神社,妻科神社,湯福神社で持ち回り)。
明治以前は,善光寺の境内に「年神堂八幡宮」として祀られていたが,明治十二年(1879)の明治天皇の当地への臨幸を機に現在地に遷座し,社号を改めた。同年,県社となった。

健御名方富命彦神別神社社殿健御名方富命彦神別神社拝殿扁額
拝殿は,左右に脇拝殿が附属し,向かって右のそれには「地主大神」の額が掛っている。
健御名方富命彦神別神社本殿
拝殿の背後に流造の本殿がある。

健御名方富命彦神別神社境内の木匠祖神社健御名方富命彦神別神社境内の千幡社
境内に木匠祖神社と千幡社が祀られている。

健御名方富命彦神別神社からの眺望
社地近くから東南東方向を眺める。

(長野県長野市箱清水1丁目3)
2017.9.3


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