諸国神社めぐり

深志神社(松本市深志〈ふかし〉)

松本市深志の深志神社社頭
深志神社は,JR(篠ノ井線)松本駅の東1キロメートルに鎮座する。
祭神は建御名方富命と菅原道真公の二柱である。
暦応二年(1339),信濃守護の小笠原貞宗が諏訪大社より勧請し「宮村大明神」と称したのが創建である。
永正元年(1504),小笠原氏が深志城(松本城)を築き,当社を城の南東(巽)の鎮護神とした。

宮村大明神とは別に,応永九年(1402)小笠原貞基が北野天満宮より井川城外鎌田の地(現在地の南西1.5キロメートル)に天満宮を勧請した。
天正十年(1582),小笠原秀政(松本藩初代藩主)が天満宮の社殿を宮村大明神の隣に遷し「宮村両社」と称して崇祀した。
天保十二年(1841)に吉田家の許可を得て「深志神社」と改称した。
明治五年(1872)に郷社に昇格し,昭和三年(1928)県社に昇格した。
松本市深志の深志神社拝殿松本市深志の深志神社拝殿扁額
社号の額は伏見宮貞愛親王(1858-1923)の御親筆である。
松本市深志の深志神社本殿
拝殿背後の垣の内側に,天満宮(左)と宮村宮(右)の本殿が並んでいる(明治八年建替,平成十四年改修)。また手前に八坂神社も祀られている。
松本市深志の境内
拝殿の前に神楽殿がある。

松本市深志境内の愛染神社松本市深志境内の末社など
境内には多くの摂社・末社がある。鳥居の奥は愛染神社。右は金山神社,松尾神社,三十四末社の社殿。
ほかに

松本市深志境内の神牛(原田蒼渓)松本市深志境内の神牛
原田蒼渓(1835-1907)の神牛が奉納されている。蒼渓は長野県出身の彫刻家で,動物を得意としたという。

(長野県松本市深志3-7-43)
2017.9.6

信州松本 天神 深志神社(公式サイト)


長野神社めぐり