諸国神社めぐり

瑜伽神社(奈良市高畑町〈たかばたけちょう〉)

奈良市高畑町の瑜伽神社社頭
瑜伽神社(ゆうがじんじゃ)は,近鉄奈良駅の南東800メートルに鎮座する。
初め,飛鳥京(高市郡明日香村)の鎮守として祀られていたが,平城京への遷都(710年)にともなって遷座した。
遷座以前の飛鳥鎮座の神社に対して当社は「今宮」と呼ばれた。現在の社号は後代のものである。
賀夜奈留美命(大己貴命の娘)を祭神としたが,変遷があり,現在の祭神は宇迦御魂大神である。
元興寺(がんごうじ)の鬼門の守護として崇敬され,ついで興福寺の大乗院が当社の山麓に建ったことから,興福寺を氏寺とする藤原氏の崇敬を受けた。
なお「瑜伽」は大乗仏教の瑜伽行(ヨーガ)である。
奈良市高畑町の瑜伽神社社殿奈良市高畑町の瑜伽神社拝殿の額
拝殿の額には「瑜伽本宮」とある。

奈良市高畑町の瑜伽神社境内社奈良市高畑町の瑜伽神社境内社
境内の飛鳥神並社(あすかかんなびしゃ)は,瑜伽大神の和魂(にぎみたま)を祀る。右は一言稲荷社。
奈良市高畑町の瑜伽神社境内社
猿田彦神社(猿田彦大神)と久恵比古社(久延彦大神)の祠が並んでいる。

奈良市高畑町の瑜伽神社参道
鳥居から社殿まで,かなり急傾斜の石段が続く。

(奈良県奈良市高畑町1059番地)
2017.5.25


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