諸国神社めぐり

垂水神社(吹田市垂水町〈たるみちょう〉)

垂水神社参道入り口
垂水神社(たるみじんじゃ)は,阪急電鉄(千里線)豊津駅の北西600メートルに南向きに鎮座する。
『延喜式』神名帳に「明神」の格をもって列せられる大社である。豊城入彦命(崇神天皇の第一皇子),大己貴命,少彦名命を祭神とする。伝承では,東国の開拓に着手した豊城入彦命が最初に開いたのがこの地だという。
当社は水とのかわりが深い。孝徳天皇の御代,旱魃に見舞われた時にも当社の滝水は涸れず,高樋を作って難波長柄の宮殿まで通水したという伝承がある。旱魃の際に祭祀をおこなう神社のひとつとして,しばしば朝廷から祈雨の奉幣を受けたという。
(鎮守の森の一角に,一時,マンションの建設が計画されたが撤回されたという。)

垂水神社参道垂水神社拝殿
参道を進むと社叢に至り,石段を登ったところに社殿がある。
垂水神社社殿垂水神社本殿
社殿は昭和四十九年(1974)に再建したという。拝殿は重厚である。

垂水神社の滝垂水神社境内
社殿の横に一筋の落水がある。これが「垂水」であろうか。また水にかかわりのある龍神などを祭る石塔がいくつか建っている。

(大阪府吹田市垂水町1丁目)
2008.2.19


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