諸国神社めぐり

赤留比売命神社(大阪市平野区平野東〈ひらのひがし〉)

赤留比売命神社正面鳥居
赤留比売命神社(あかるひめみことじんじゃ)は,JR(関西本線)平野駅の南東1.2キロメートルに鎮座する。
『延喜式』神名帳に載せる「赤留比賣命神社」(摂津国住吉郡二十二座の一)に比定される古社である。
祭神の赤留比売命は,はじめ新羅国の天之日矛(アメノヒボコ)の妻であったが,故あって日本に渡り,難波の地に住むことになったとされる。祈雨の神として信仰されている。
この地を開発した渡来人の氏神が当社の起源であろう。
明治三十年(1897)に背戸口に鎮座した天神社とその末社の琴平神社を当社の境内に遷して祭った。
大正三年(1914)には,当社の北西800メートルに鎮座する杭全神社(くまたじんじゃ)に合併され,現在は杭全神社の飛地境内社となっている。
当社は「三十部神社(さんじゅうぶじんじゃ)」とも呼ばれるが,その語源には諸説ある。

赤留比売命神社社殿全貌
入母屋造の拝殿の背後に流れ造の本殿が建っている。
社殿の右手には稲荷社と天満宮が祭られている。
赤留比売命神社本殿(見上げ)赤留比売命神社本殿(背後から)

赤留比売命神社本殿(見上げ)
手前は住吉神社と琴平神社である。

(大阪府大阪市平野区平野東2-10)
2011.2.21


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