諸国神社めぐり

御野縣主神社(八尾市上之島町南〈かみのしまちょうみなみ〉)

御野縣主神社鳥居
御野縣主神社(みのあがたぬしじんじゃ)は,近鉄(大阪線)河内山本駅の北800メートルに鎮座する。
「延喜式」の「御野縣主神社二座」(若江郡二十二座のうち二座)に比定される古社である。
祭神は,この地域を支配したミノ氏(御野,三野,美努など)の祖神の天湯川田奈命(アメノユカワタナ)と角凝魂命(ツヌコリムスヒ)である。
近世には「天日大明神」と呼ばれ,この一帯の氏神として信仰されたが,明治五年(1872)に村社となり,社号を現在のものに改めた。天日大明神については不詳であるが,拝殿の額に元来の二柱の神とともにその名が記されている。
御野縣主神社拝殿正面御野縣主神社本殿
拝殿の背後の本殿覆屋は流造りで,妻入りで建ている。
御野縣主神社拝殿の社号額御野縣主神社社殿内部
拝殿内の額に「天湯川田奈命 角凝魂命 天日大明神」とある。

御野縣主神社境内社
本殿の横に二棟の末社が祭られている。
ひとつは稲荷大神で,もう一棟は厳島大神,八幡大神,天照皇大神,菅原大神,春日大神,日吉大神である。(『式内社調査報告』は「境内神社に神明・稻荷・日吉あり」とする。)
御野縣主神社狛犬(吽像)御野縣主神社狛犬(阿像)
拝殿前の狛犬。台座の銘は「文政三年」(1820)である。

(大阪府八尾市上之島町南1丁目)
2012.6.14


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