諸国神社めぐり

難波八阪神社(浪速区元町〈もとまち〉)

難波八阪神社社頭
難波八阪神社は,難波駅(南海電鉄)の南西500メートルに鎮座する。
創立年代は不明であるが,古くから「難波下宮」と称された(「上宮」は当社の西方2キロメートル,大正区三軒茶屋鎮座の「八坂神社」)。
伝承では,仁徳天皇の時に悪疫が流行し,この地に牛頭天王の霊験があり,社を建てて祭祀したところ悪疫が終息したという。
かつては仏堂伽藍が連なり寺院十二坊を有したとされる。その後,兵火によって荒廃し,明治以後は神仏分離により寺院は廃絶した。 明治五年(1872)郷社に列せられた。
現在の祭神は,素盞嗚尊,奇稲田姫命,八柱御子命(天忍穂耳尊,天穂日命,天津日子根命,活津日子根命,熊野久須毘命,多紀理毘賣命,多岐津比賣命,狭依比賣命)である。
難波八阪神社社殿難波八阪神社社殿屋根
現社殿は昭和四十九年(1974)の竣工である。

難波八阪神社境内社難波八阪神社境内社
境内に,稲荷神社(宇賀御魂神,豊国稲荷大神),三宝荒神社(奥津日子神,奥津比賣神,火産霊神),市杵島姫神社(市杵島姫命,大物主神),皇大神社(天照皇大神,猿田彦神)が並んでいる。
また境内の南西隅に篠山神社がある。祭神は,江戸時代にこの地の民政を担当した代官の篠山十兵衛景義である。

難波八阪神社境内の獅子殿難波八阪神社境内の獅子殿
獅子殿(獅子舞台)は素盞嗚尊の荒御魂を祀っており,舞台では雅楽や獅子舞ほか各種芸能が奉納される。 目が照明,鼻がスピーカーである。

(大阪府大阪市浪速区元町2-9-19)
2016.7.21

難波八阪神社公式ホームページ


大阪市神社めぐり