諸国神社めぐり

本宮神社(日光市山内〈さんない〉)

日光本宮神社鳥居
本宮神社(ほんぐうじんじゃ)は,JR日光駅の北西1.7キロメートル,大谷川と稲荷川が合流する岬状の場所に鎮座する。
当社の北西約900メートルに鎮座する二荒山神社の別宮である。
二荒山神社,瀧尾神社と合わせて「日光三社」と総称される重要な神社である。
伝承によると,日光の開発は勝道上人が神護景雲元年(767)にこの付近に一社を建てて大己貴命,田心姫命,味耜高彦根命の三神を待つたのが発祥とされる。あるいは延暦九年(790)の創建ともいう。
後に稲荷川の水害を避けるため,やや北方に移転し,さらに現在の東照宮近くに遷したのが二荒山神社(新宮)である。
しかし信仰の発祥地であるこの場所にもあらためて社殿を造営して信仰の拠点を残した。つまり,現在は「二荒山神社別宮」とされる当社が,むしろ「日光の原点」であり,よって「本宮」と称されるのである。
現在の祭神は味耜高彦根命(あぢすきたじかひこねのみこと),すなわち大己貴命と田心姫命の御子神である。
日光本宮神社拝殿
鳥居からの参道が左に屈曲し,拝殿に至る。
参道の左手に,勝道上人が笈を掛けたという「笈掛石」がある。
日光本宮神社拝殿日光本宮神社拝殿細部日光本宮神社拝殿細部
拝殿は貞享二年(1685)造営(入母屋造,朱塗)である。
日光本宮神社本殿
拝殿の背後に玉垣で囲まれた本殿がある。玉垣には唐門(平唐門)がある。いずれも造営は拝殿と同時(1685年)である。
日光本宮神社本殿日光本宮神社本殿細部日光本宮神社本殿細部

(栃木県日光市山内)
2016.11.28


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