諸国神社めぐり

平塚神社(北区上中里〈かみなかざと〉)

東京都北区上中里の平塚神社参道
平塚神社は,JR(京浜東北線)上中里駅の南に鎮座する。
元永年間(1118-1120)の創立と伝える古社である。
伝承によると,源義家(八幡太郎),義綱(加茂次郎),義光(新羅三郎)の三兄弟が奥州征伐の帰途,この地に逗留し,領主の豊島近義に饗応を受けた。三兄弟はその返礼として近義に鎧を下賜した。
近義は拝領した鎧を地中に埋め,自分の城の守り本尊とした。さらに社殿を造営して義家,義綱,義光を平塚三所大明神として祀った。これが当社の発祥である。
さらに江戸時代,この地の山川貞久(やまかわじょうきゅう)が当社に出世祈願して江戸に出たところ,しだいに出世し,検校(盲人の職能集団の最高位)の地位を得て徳川家光の近習となった。後に病気に倒れた家光のために貞久は平塚明神に平癒を祈願し,快癒を得たので神恩に感謝し,私財を投じて社殿を修復した。家光もまた社領を寄進した。
東京都北区上中里の平塚神社拝殿東京都北区上中里の平塚神社拝殿額
東京都北区上中里の平塚神社本殿
本殿は独立している。

東京都北区上中里の平塚神社境内
境内に菅原神社,稲荷神社(二社),石室神社が並んでいる。
石室神社の祭神は蘓坂秀次である。秀次は豊島氏の後に平塚城主となったという。

東京都北区上中里の平塚神社参道
参道はかなり長く,途中にいくつもの鳥居が建っている。

(東京都北区上中里1-47-1)
2017.5.28

平塚神社(公式サイト)


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