諸国神社めぐり

浅草神社(台東区浅草〈あさくさ〉)

浅草神社社頭
浅草神社(あさくさじんじゃ)は,浅草寺の本堂の東に鎮座する。
祭神は,土師真中知命(はじのまつち),檜前浜成命(ひのくまはまなり),檜前武成命(ひのくまたけなり)の三柱である。
『浅草寺縁起』によると,推古天皇の三十六年(628年),檜前浜成と竹成の兄弟が隅田川で漁撈中に仏像を拾った。土師真中知(「土師中知」〈はじのなかとも〉とする異伝もある)がこれを聖観世音菩薩像であるとし,私邸を寺に改めて像を祀った。これが浅草寺(せんそうじ)の起こりである。
後に浜成,竹成,真中知の三人を神として祀ったのが当社の起源とされる。その時期は本地垂迹が盛んになった平安時代中期以降と思われる。
創立以来「三社大権現」として浅草寺の横に祀られ,三人の子孫は浅草寺の僧侶となり,土師家は社僧として三社大権現にも仕えた。 明治政府の神仏分離政策によって当社と浅草寺は別法人となり,社号は「三社明神社」と改められ,土師家が神職として当社に奉仕することになった。
明治五年(1872)に郷社に列せられ,同六年(1873)に「浅草神社」と改称した。

浅草神社拝殿浅草神社拝殿
現社殿は,慶安二年(1649)に徳川家光が寄進したもので,国の重要文化財に指定されている。
浅草神社本殿浅草神社本殿

五月におこなわれる例大祭は「三社祭〈さんじゃまつり〉」として有名である。

(東京都台東区浅草2丁目)
2020.3.5

浅草神社 三社様(公式ホームページ)


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