諸国神社めぐり

鳥海月山両所宮(山形市宮町〈みやまち〉)

山形市鳥海月山両所宮の楼門
鳥海月山両所宮(ちょうかいがっさんりょうしょのみや)は,JR(山形新幹線,フルーツライン左沢線)北山形駅の北東700メートルに鎮座する。
全九年の役に際し,鳥海山と月山に戦勝を祈願した源頼義が,安倍貞任討伐後の康平六年(1063)に神恩に感謝して創建したと伝える。
明治十二年(1879)に県社に列せられた。
祭神は倉稲魂命(鳥海山大物忌神社)と月夜見命(月山神社)である。
山形市鳥海月山両所宮山形市鳥海月山両所宮の参道鳥居
山形市鳥海月山両所宮の拝殿鳥海月山両所宮拝殿の額
拝殿に「月山大神」「大物忌大神」の額が掛かっている。
山形市鳥海月山両所宮の本殿
二柱の祭神それぞれに本殿が建っている。
寛永年間(1624-1644)に消失したが,鳥海神社が寛政十二年(1800)に,月山神社が享和元年(1801)に再建された。いずれも一間社隅木入春日造である。

山形市鳥海月山両所宮境内の城輪神社
境内社がいくつかあるが,城輪神社は桃山時代初期の建築で,市の文化財に指定されている。
山形市鳥海月山両所宮境内の城輪神社木鼻山形市鳥海月山両所宮境内の城輪神社向拝蟇股
城輪神社は江戸時代の改築を経ているが,細部に建築当初のものが残っているという。

山形市鳥海月山両所宮山形市鳥海月山両所宮山形市鳥海月山両所宮随神(左)山形市鳥海月山両所宮随神(右)
山門(随神門)は天明三年(1783)に建造された貴重なものである。

(山形県山形市宮町3-8-41)
2013.10.26


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