熊野神社は,JR(山形新幹線,フルーツライン左沢線)北山形駅の南東1.2キロメートルに鎮座する。
延文三年(1357),初代山形城主の斯波兼頼(1315-1379)が紀州の熊野権現を勧請して城内に創建した。
元和七年(1621)に現在地に遷して山形城の鬼門の守護とした。
明治になって熊野神社と改称し,同十二年(879)に村社となり,昭和十三年(1938)に県社に昇格した。
祭神は,須佐之男命と速玉男命である。
入母屋造り銅板葺きの拝殿に「熊野大神」の額が掛かっている。
拝殿の背後に優美な流造りの本殿が建っている。
境内に稲倉稲荷神社が鎮座する。昭和五十一年(1976)の改築に際しては,第四十回伊勢神宮式年遷宮(昭和四十八年)の古材を用いたという。
境内に「夫婦欅」と称する御神木がある。
(山形県山形市六日町5-57)
2013.10.26