熊野神社は,JR妙法寺駅の北東700メートル,島崎川が流れを変えるあたりの「椿の森」と呼ばれる場所に鎮座する。
この場所にはかつて船着き場があり,出雲崎漁港の鮮魚が長岡や新潟に向けて出荷されたという。
もとは諏訪神社で,別の場所に鎮座した。「神社明細帳」(明治十六年)に「三島郡篭田村字上ノ山 無格社・諏訪神社」とある。
創立年月は不明。健御名方命を祭神とする。
大正四年(1915),字後田の十二神社(大山祇命),字椿森の熊野社(素盞嗚尊),字上ノ山二百六十六番地の諏訪神社(健御名方命)を合併して現在地(椿森百七番地)に移転し,社号を「熊野神社」と改称した。
社殿の向きは南西,すなわち島崎川を向いて鎮座している。ただし南東側から社殿に至る道もあり,そこには「熊野神社」と刻された比較的大きな社号標が建つ。
境内に祭られているのは,合併された神社にゆかりのものであろうか。
狛犬の台座に「合祀」記念の旨が記されている。
(新潟県長岡市籠田107番地ノ1,JR越後線・妙法寺駅下車徒歩10分)
2004.5.1