新潟県神社探訪

神明宮(新潟県上越市南本町〈みなみほんちょう〉)

上越市南本町の神明宮
神明宮は,南高田駅(えちごトキめき鉄道)の東方約700メートルに鎮座する。高田関町神明宮とも称す。
「神社明細帳」(明治十六年)に「中頸城郡高田関町字関町 村社・神明宮」とある。
祭神は天照皇大御神で,天津児屋根命と天布止太麻命を配す。
創立の時期は不明。はじめ蜂ケ峯に鎮座したが,慶長五年(1600)に福島(松平忠輝が最初に入城した地で,直江津の関川右岸)に遷り,さらに同十七年(1612)に当地に遷座した。
明治六年(1873)村社に列せられたが翌年に社格を廃され,同十六年(1883)に再び村社に列せられた。
明治四十年(1907),大字高土の諏訪神社を合併した。この諏訪神社は,天正十一年(1583)に神明宮の相殿で祀られたが,寛永三年(1626)に高土に創立された。祭神は健御名方命で,境内に稲荷神社(宇賀魂命)が三社あった。
同四十一年(1908)には馬塚新田字馬塚の稲荷神社(宇賀之御魂命)を合併した。稲荷神社は延宝三年(1675)の創立である。
南本町の神明宮拝殿向拝神明宮本殿
文政十一年(1828)に造られた社殿は保存状態もよく,美しい。
本殿内には,高田藩最後の藩主榊原政敬公の手になる「神明宮」の扁額を納めるという。
神明宮境内
石祠が多数祭られている。「明細帳」の記録する境内社は,天満宮(菅原道真朝臣),秋葉神社(迦具豆智命),稲荷神社(宇賀魂命),五社神社(天之御中主尊,高皇産霊尊,神御産霊尊,伊弉諾尊,伊弉冉尊)である。
写真の左奥の石祠が秋葉神社である。

(新潟県上越市南本町2丁目6-30,南高田駅から徒歩10分)
2004.8.6


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