新潟県神社探訪

諏訪神社(吉田上町〈よしだかんまち〉)

吉田諏訪神社社頭
諏訪神社は,吉田駅の北西500メートル,吉田上町に鎮座する。
「神社明細帳」に「西蒲原郡吉田村字上町 村社・諏訪神社」とある。
かつての吉田村の産土神であるが,創建の時期は不詳である。
もと諏訪宮(祭神は健南方命)であるが,元禄九年(1696)の社殿造営のさいに十二神(大山祇命)と神明社(大日孁命)を合祀したという。今,拝殿の額には「諏訪大明神・十二大権現・天照皇大神宮」と書かれている。
明治五年(1872)に村社に列せられ,昭和十一年(1936)には郷社に昇格した。
吉田諏訪神社社殿全景
現在の社殿は文政十三年(1830)に改築したもので,総ケヤキ造りの豪壮なものである。
建築を担当したのは,技術の高い大工を輩出することで知られた間瀬村(のち岩室村→新潟市)の篠原嘉左衛門・田中三衛門・田中要蔵を中心とする職人であった。この三人は江戸で徳川家斎に召されて寺社建築に活躍した名工である。

吉田諏訪神社拝殿吉田諏訪神社拝殿向拝細部
吉田諏訪神社拝殿細部吉田諏訪神社拝殿細部吉田諏訪神社拝殿細部
拝殿の細部は非常に細かい彫刻で飾られている。

吉田諏訪神社境内社
「神社明細帳」は境内社として稲荷神社(宇賀御魂命)を記録するが,現在は古峯神社(中央)と愛宕社(手前)も祭られている。

(新潟県燕市吉田上町5,JR越後線・吉田駅下車徒歩10分)
2004.11.8, 2015.10.18


燕市(旧吉田町地区)神社探訪