にいがた百景

三根山藩陣屋跡(新潟市西蒲区峰岡〈みねおか〉)

三根山藩陣屋跡
三根山(みねやま)藩の陣屋跡はJR(越後線)巻駅の西5キロメートルにある。
長岡藩に封じられた牧野忠成(ただなり)が,寛永十一年(1634)に四男・定成(さだなり)に六千石を与えたのが三根山藩の起源である。
幕末の文久三年(1863),十一代・忠泰(ただひろ)の時,一万一千石の大名となった。
藩址之碑
往時をしのぶものは藩址の石碑と案内板だけである。しかし,一帯は,規模は小さいものの静かな城下町の風情を残す。

戊辰戦争後,諸藩は困窮を窮めていたが,牧野忠泰は本家にあたる長岡藩の窮乏を救うため米百俵を送った。長岡藩ではこの米を藩士には分配せず,大参事・小林虎三郎の建議により,将来の人材育成のための学校建設資金に充てた。
この一件が語り継がれ,「長岡藩の米百俵」の美談として有名になった。

(新潟県新潟市西蒲区峰岡)
2005.5.15


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