新潟県神社探訪

妻戸神社(長岡市寺泊野積〈てらどまりのずみ〉)

妻戸神社入り口
弥彦神社の摂社である妻戸神社(つまどじんじゃ)は,弥彦山の西側の中腹に鎮座する。
「神社明細帳」に「三嶋郡寺泊町大字野積字池ノ尻 国幣中社彌彦神社摂社・妻戸神社」とある。
弥彦神社の妃神(熟穂屋姫命〈うましほやのひめ〉)を祭るが,社地は弥彦神社とは山頂を挟んで反対側になる。

妻戸神社の由緒に関して,いくつかの伝承がある。そのひとつは以下のようなものである。

天香山児命は初め妻をめとって大勢の子をもうけて野積浜に住んでいたが、嫌になったので、ひとり弥彦山を越えて平野部に移ることにした。
妻が後を追い、途中で出会った木こりに天香児山命の行方を問うた。木こりは口止めされていたが、懇願されて思わず喋ろうとしたところ、石に変わってしまった。
妻はおのれの行為を悔い、この地にとどまって一生を終えた。

当社の北西,約1キロメートルの野積浜には天香山児命を祀る大宮神社が鎮座する。

妻戸神社二の鳥居妻戸神社
車道から山道に入り,下草を掻き分けながら登ると祠が見えてくる。

妻戸神社石祠への石段妻戸神社石祠
三つ目の鳥居の下に御幣が立てられ,急勾配の石段が続き石段の終点に石祠がある。
祠の背後が「口開け石」と呼ばれる巨岩で,これが御神体とされている。
妻戸神社狛犬

(新潟県長岡市寺泊野積)
2005.7.26, 2018.5.22


旧 寺泊町(北西部)神社