新潟県神社探訪

石井神社(出雲崎町石井町〈いしいちょう〉)

出雲崎町石井町の石井神社社地遠景
石井神社(いわいじんじゃ)は,出雲崎町の良寛堂の近くに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「三嶌郡出雲崎字石井町 村社 石井神社」とある。
住吉神社(写真右)の脇の石段を登ると石井神社が鎮座する。
当社は『延喜式』所載の「石井神社」(三嶋郡六座の一)の論社である。他に「式内・石井神社」を称する神社には,長岡市上岩井の石井神社柏崎市西山町石地の石井神社などがある。
伝承では,大国主命がこの地を訪れたのが当社の発祥である。すなわち,大国主命が当地から佐渡に渡って平治したので,造船に用いた材木を得た場所(現在の出雲崎町井鼻)に社殿を造って大国主命を祀っていたが,和銅四年(711)に,佐渡から運んだ材木で現在地に社殿を建てたという。
祭神は大国主命であるが,もと十二所明神を祭っていたとも伝える。
明治五年(1872)に村社に列せられた。
「明細帳」が記録する境内社は,諏訪神社(建御名方命),金刀比羅神社(大物主命),稲荷神社(倉稲魂命),疱瘡神社(稲背脛命)の四社である。また住吉神社は当社の摂社とされる。

石井神社社殿全貌石井神社拝殿額
石井神社拝殿
石井神社拝殿細部石井神社拝殿細部

出雲崎町の石井神社から海を見る出雲崎町の石井神社狛犬
石井神社境内からの眺め
再訪時(2008年)には鳥居が新調され(2007年11月),個性的な風貌の狛犬も陳腐な様式のものに置き換えられていた。中越沖地震(2007年7月)で破損したのであろう。

石井神社からの眺望
境内からの海の眺めがすばらしい。また出雲崎町特有の妻入りの街並みの景観も趣がある。

(新潟県三島郡出雲崎町大字石井町583)
2005.8.6, 2008.7.12, 2020.8.3


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