稲荷神社は,JR(羽越線)越後寒川(えちごかんがわ)駅の南西600メートルに鎮座する。
昔,鯵の岬に三本足の白狐が住んでおり,ある時,釣り人が波にさらわれて遭難しかかったところ,狐が現れて鳴き叫び,近所の人が気づいて救助したという。助かった人が伏見稲荷を勧請し,鯵の岬も合わせて祀ったという。
「鯵の岬」はいつしか「狐崎」と呼ばれるようになり,「狐崎の稲荷」として親しまれてきた。(境内の由緒による)
社殿が荒廃したため改築が計画されたが,用地の問題があり,平成十六年(2004),現在地に遷された。
旧社地(狐崎)。巨岩のかげに朱の鳥居と社殿が見える。
遷座後も鳥居や荒廃した社殿が残されている。
近くに海水浴場があり,眺望もいい。
(新潟県村上市寒川)
2005.8.20, 2012.10.6