新潟県神社探訪

戸河神社(佐渡市下相川〈しもあいかわ〉)

戸河神社
戸河神社は,旧相川町の下相川に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「雜太郡下相川村字冨崎 村社・戸崎霊社」とある。
当社は戸川藤五郎(炭焼藤五郎)を主祭神とする。藤五郎は駿河の人といい,永禄(十六世紀中頃)のころ佐渡に入り,本興寺(当社の南東150メートル)の境内に住んで炭焼きを生業とした。
(佐渡で金山が発見されると,精錬用の練炭の需要が増え,炭焼き業者がこの地に集まったのである。)
藤五郎は勤勉で,余財を近隣に分け与えた。
元亀年間(1570-1573)に没し,本興寺の裏山に葬られ,村民はこれを「藤五郎権現」として祀ったという。
慶長六年(1601)に現在地に遷座して下相川村の産土神(戸川権現)とした。
明治六年(1873)に村社に列せられ,「戸崎霊社」と改称した。
明治四十年(1907)2月に字冨崎の琴弾神社(豊玉姫命)と字吹上ゲの百足山神社(須勢理姫命)を合併し,同年10月に銀山町の稲荷神社(倉稲魂命)を合併した。
翌年に現在の社号に改めた。
戸河神社鳥居戸河神社社殿
戸河神社狛犬

(新潟県佐渡市下相川)
2006.3.11


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