新潟県神社探訪

白山神社(佐渡市羽茂小泊〈はもちこどまり〉)

羽茂小泊白山神社参道
白山神社は,旧羽茂町の小泊地区に鎮座する。
「神社明細帳」に「佐渡國羽茂郡小泊村字宮 村社・白山神社」とある。
天和元年(1681)の創立と伝え,小泊の産土神である。菊理姫命を祭神とし,合殿で武甕槌命を祀る。
明治六年(1873)に村社に列せられた。
伝承によると,屋島で敗れた平宗清が尾張の岡崎に住み,後に佐渡のこの地に住み,祠を建てて鎮守としたのが当社の起源である。
白山神社狛犬(吽像)白山神社狛犬(阿像)
鳥居の前の狛犬はいかにも佐渡風である。

白山神社社殿白山神社
佐渡様式の拝殿の背後に,神明造り風の本殿が妻入りで建つ。

羽茂小泊白山神社能舞台
境内には能舞台がある。江戸時代後期の建造であるが,老朽化や演者の高齢化などで上演が途絶えていた。
2012年に修復され,30年ぶりに能の上演がおこなわれた。

羽茂小泊石臼塚
境内の隅に「石臼塚」と称する珍しいものがある。
この地はかつて石工で栄えた。彼らの制作する石臼は他国へも伝わったという。この塚は,使われなくなった石臼が奉納されたものである。

(新潟県佐渡市羽茂小泊114)
2007.3.11

参考:白山信仰とは?


新潟県神社探訪