神明宮は,津川市街の麒麟山の対岸に鎮座する。
祭神は天照大神と豊受大神で,建暦年間(1211-1212)の創立と伝える。
以仁王(後白河天皇の第三皇子で平氏追討を画策したが失敗した。越後あるいは会津に落ち延びたという伝説がある)に仕えた渡辺仲遠がこの地に隠棲し,樹林中に小祠を得,「両皇大神鎮座」の刻字を見てこれを改造して祭ったという。貞治二年(1363),子孫の照綱の時,当地に遷座し応安元年(1368)に社殿を造営して産土神としたと伝える。
拝殿の背後に本殿がある。「神明宮」「大正二年」と刻された標柱が立っている。
比較的広い境内に石祠がある。
(新潟県東蒲原郡阿賀町津川)
2007.6.2