新潟県神社探訪

神明宮(村上市府屋〈ふや〉)

村上市府屋の神明宮鳥居
神明宮は,JR(羽越本線)府屋駅の東500メートルに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「岩船郡府屋町字大久保 無格社・神明宮」とある。
天長元年(824)あるいは天慶元年(938)の創立という古社である。
府屋地区の産土神として崇敬され,明治十七年(1884)に村社に列せられた。
祭神は天照皇大神で,大己貴命と大山祇命を合殿で祀る。
明治四十年(1907),字古舘の一宮大館山神社(後白河天皇皇子某),字上山の雷神社(大雷命,迦具土命),字大久保の素盞雄神社(素盞雄尊),字上山の市杵島神社(市杵島姫命),字前田の気比神社(仲哀天皇)を合併した。
一宮大館山神社は,下向した皇子がこの地に住んでいたことにより,皇子の薨去後,嘉応二年(1170)に社殿を建てて祀ったのが起源と伝える(一説に,応保二年〈1162〉村上市宮ノ下の一ノ宮河内神社を勧請したという)。
雷神社は天文二年(1533),素盞雄神社は慶長元年(1596)の創立である。
気比神社は文治元年(1185)金ケ浦村に創建されたが,廃村後は府屋の人が信仰したという。

府屋の神明宮社殿全景
府屋の神明宮本殿
本殿は神明造りである。

府屋の神明宮向拝彫刻府屋の神明宮向拝彫刻府屋の神明宮拝殿手挟
拝殿の彫刻は非常に手が込んでいる。龍のうろこなど細かく彫られている。

(新潟県村上市府屋291)
2007.9.8

参考:神明宮とは?


旧山北町北東部神社