日吉神社(日枝神社)は,日本三不動尊のひとつ「菅谷不動尊」として知られる諸法山菅谷寺(かんこくじ)の裏手の高台に鎮座する。
菅谷寺は護念上人が比叡山中の不動尊を奉じて開いたとされる古刹である。
当社は,護念上人に随行した祝部成時が比叡山から山王社を勧請し,不動明王が安置された翌年の文治二年(1186)に創建したという。菅谷寺の守護神としたのである。(参考:山王信仰とは?)
「神社明細帳」(明治十六年)に「北蒲原郡菅谷村字寺境 無格社・日吉神社」とある。
祭神は大己貴命で,菅谷村の産土神である。もと「山王権現」と称したが,明治三年に現社号に改めた。
石段を登り終えると朱の山王鳥居が建っている。
拝殿の前に三つめの鳥居がある。左の石塔は「湯殿山」である。
向拝には丁寧な装飾が施された蟇股が見える。
(新潟県新発田市菅谷859)
2007.9.29