熊野神社は,旧金井町の千種地区に鎮座する。佐渡護国神社に隣接する。
「神社明細帳」に「佐渡國雜太郡本屋敷千種村字花屋敷 村社・熊野社」とある。
創立年月は不詳。
承久三年(1221)に佐渡配流となった順徳天皇が当地を訪れて,その風光を喜び熊野神社を勧請したという伝承があるという。
主祭神は伊弉冉尊で,速玉男命と事解男命を配祀している。
明治六年(1873),村社に列せられた。
入母屋造りの拝殿の背後に本殿(覆屋)が建っている。
「明細帳」には境内社二社が記録されている。稲荷社(倉稲魂命)と北野社(菅原道真朝臣)である。
社殿の脇には稲荷神社と北野社があり,「明細帳」と一致する。
狛犬はやや太めの佐渡様式である。
(新潟県佐渡市千種)
2008.3.1