新潟県神社探訪

神明神社(諏訪社)(北蒲原郡聖籠町別條〈べつじょう〉)

聖籠町別條の神明社諏訪社
神明神社は,聖籠町の別條に鎮座する。日本海東北自動車道の聖籠新発田インターの北西約2キロメートルの場所である。
神社明細帳(明治十七年)に,「北蒲原郡蓮潟新田字金田 無格社・神明神社」とある。
祭神は,天照大御神と豊受大神で,合殿で大山祇命を祀っている。
創立年月は不詳であるが,宝暦年間(1751-1763)の創立とも伝える。
かつての鎮座地は蓮潟新田内にあったが,別行地区の産土神である。
現在の鳥居には「神明神社」とあるが,境内に記念碑(1986年)があり,それによると神明社と諏訪社を合祀して遷座したようである。
(『聖籠町史』資料編三〈2005年〉に載せる古老の話として,神明神社を中心にして諏訪神社と稲荷神社が合祀されているという。)
この集落は,はじめ別行といい,当社より西方約2キロメートルにあったが,新潟東港の造成のため,大正二年(1913)現在地に移転して集落の名称を「別條」に改めた。当社は,別行鎮座の神社が集落とともに遷座したものである。

聖籠町別條の神明社諏訪社拝殿聖籠町別條の神明社諏訪社拝殿の向拝柱彫刻
北蒲原地区特有のしめ縄である。
聖籠町別條の神明社諏訪社本殿
本殿・拝殿ともプラスチック板で保護されている。

なお,かつての別行には,裏別行という場所もあり(免許センター附近),そこにも神明神社が祭られていたという。
祭神は天照皇大御神と豊受大神で,合殿に高龗神と宇賀御魂命を祭っていたという。別行集落の移転にともなってこれも当社に合祀されているのだろうか。

(新潟県北蒲原郡聖籠町別條)
2008.3.23


聖籠町神社