稲荷社は,出雲崎町の尼瀬地区に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「三島郡尼瀬町字稲荷町 無格社・稲荷社」とある。
民家の間の小道の奥に長い石段が見える。
祭神は倉稲魂命で,稲荷町の産土神であるが,創立年月は不明である。
表情に特徴がある大きな口の狛犬は昭和八年の奉納で,台座には「高橋儀七」という石工の名も彫られている。
拝殿の前には狐像が置かれている。
「明細帳」は境内社として金刀比羅神社(大物主命)を記録している。参道わきの小祠がそれであろうか。
境内は地震の爪痕が残る。
(新潟県三島郡出雲崎町尼瀬1585)
2008.7.12