熊野神社は，JR（信越本殿）の田上駅と賀茂駅の中間の川船河地区に鎮座する。
石鳥居に「熊野神社」の額束がある。
「神社明細帳」（明治十六年）に「川船河村字奥野 無格社 熊野神社」として記載されている。
同資料によると，創立年月は不明で，かつては伊弉諾命，伊弉冊命，速玉男命を合殿で祭り「若一王子社」と呼ばれていたが，明治三年（1870）に現社号に改称したという。
「明細帳」の記す祭神は，泉津事解男命，健速須佐之男命，速玉男命，天照皇大神，豊受姫命で，合殿に熊野坐大神を祭るとする。
大正二年（1913）に，茗ケ谷字水ノ入の神明社（享保年間〈1716-1735〉創立で，祭神は天照皇大神）を合併し，また 大正三年（1914）に，大右衛門新田字上屋敷にあった神明社（天保九年〈1838〉創立で，祭神は豊受姫命）を合併した。
茅葺きの拝殿は金属板で保護されている。その背後に本殿が建つ。
