新潟県神社探訪

三島神社(柏崎市剣野町〈けんのちょう〉)

柏崎市剣野町の三島神社境内全景
三島神社は,JR(信越本線)柏崎駅の南西1.5キロメートルに鎮座する。
「神社明細帳」に「刈羽郡劔野村字道根橋 縣社・三嶋神社」とある。
当社は『延喜式』(神名帳)所載の「三嶋神社」(三嶋郡六座)の候補である。
天平十三年(741)に伊予国の三島大明神(大山祇神社)を勧請して創建したと伝える。
祭神は大山積命のほか,相殿に日本根子彦太瓊尊(第七代孝霊天皇),吉備津彦命(孝霊天皇の御子)を祭る。
文禄四年(1595)には,上杉景勝が兜を寄進し,その後も堀直政(三条城主),松平忠昌(高田藩主),稲葉正通(同)らの寄進が続いた。
明治六年(1873),県社に列せられた。

柏崎市剣野町の三島神社参道柏崎市剣野町の三島神社拝殿
参道の途中に石橋(明治三十三年)が架かっている。
柏崎市剣野町の三島神社拝殿内部柏崎市剣野町の三島神社本殿
昭和五年(1930)11月26日,火災により本殿・幣殿・拝殿ほかを焼失し,翌年再建された。

柏崎市剣野町の三島神社境内の御霊社柏崎市剣野町の三島神社境内の御霊社柏崎市剣野町の三島神社境内の御霊社
拝殿に並んで「御霊社」と称する祠が覆屋の中に保存されている。元文三年(1738)に,稲葉氏七代の霊を祭るために造営されたものである。
昭和五年の火災の被害が御霊社にも及んだが,修復のうえ三嶋神社の仮本殿に充てられたという。
「明細帳」にはこのほかに,若宮祭神(若年命)と藤本正一位稲荷祭神(蒼稲魂命)の石祠を境内神社として記録している。いずれも由緒は不明である。

柏崎市剣野町の三島神社参道狛犬(阿吽像)柏崎市剣野町の三島神社参道狛犬(阿吽像)
参道の途中に狛犬が一対ある。

(新潟県柏崎市剣野町)
2010.4.3


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