新潟県神社探訪

鷲巣神社(村上市岩崩〈いわくずれ〉)

村上市岩崩の鷲巣神社鳥居
鷲巣神社(わしがすじんじゃ,わしすじんじゃ)は旧岩船郡朝日村の岩崩地区に鎮座する。
「神社明細帳」に「岩舩郡岩崩村字片田 無格社・鷲ケ巣神社」とある。
当社は,集落の東方の鷲ケ巣山(1093.3m)にかかわる神仏習合時代の山岳信仰を起源とする。山頂の奥院には鷲の巣の中にあったとされる十二光仏があり,「鷲ケ巣権現」と呼ばれて信仰され,寅歳には神官と村人が奥院に登って祀ったという。
当社の創立年代は不明だが,伝承では建久年間(1190-1198)に鷲尾某が当地に来て行者となり鷲ケ巣山に山霊を祭ったという。
祭神は天日鷲神である。
明治四十年(1907)に字片田の多岐神社(湍津比女命)と字片田の伊須流岐神社(太玉命)を合併した。
村上市岩崩の鷲巣神社境内の大山祇神社村上市岩崩の鷲巣神社境内の大山祇神社から本社を見る
鳥居をくぐって石段を上ると正面に大山祇神社がある。境内社としては社殿が大きく,しかも参道の中央に建っている。
「明細帳」は境内社として神明社(天照大御神)と大山祇神社(大山祇命)の二社記録している。
大山祇神社の奥に鷲巣神社の社殿が見える。

村上市岩崩の鷲巣神社社殿全景村上市岩崩の鷲巣神社本殿
入母屋造の拝殿の背後に流造の本殿が建っている。いずれも瓦葺である。
村上市岩崩の鷲巣神社拝殿手挟村上市岩崩の鷲巣神社拝殿向拝木鼻村上市岩崩の鷲巣神社拝殿向拝の鷲の彫刻
拝殿の向拝部分の装飾。正面のモチーフは「鷲」であろう。

(新潟県村上市岩崩867)
2011.6.11


旧朝日村南部神社