にいがた百景2

青山杉作顕彰碑(新発田市米子〈よねこ〉)

旧米子小学校跡
演劇と映画の分野で活躍した青山杉作の顕彰碑は,JR(羽越本線)加治駅の北西5キロメートル,旧米子小学校の跡地にある。
青山杉作(本名:青山達美,1889-1956)は,新発田市米子(北蒲原郡紫雲寺)の紫雲寺(浄土真宗本願寺派)に生まれた。
新発田中学校(新潟県立新発田高等学校)から早稲田大学哲学科に進み英文科に転じたが,演劇活動に熱中し,寺を継ぐ意思を捨てた。
大正初期から舞台に立ち,大正十三年(1924)に築地小劇場の創立に参加した。昭和十九年(1944)には,小沢栄太郎,千田是也,東野英治郎らとともに俳優座を結成し,同二十四年(1949)に俳優座養成所所長となった。この間,松竹少女歌劇団や東京放送劇団などでも演技指導を務めた。
早くから映画界でも活動し,俳優として出演するほか,監督,脚本や演技指導なども手がけた。
晩年の出演映画に「雨月物語」(溝口健二,1953年),「黒い潮」(山村聡,1954年)などがある。
青山杉作顕彰碑
パイプを手にする肖像の下に,モリエール(1622-1673)の戯曲『ドン・ジュアン』の中の言葉が刻されている。

たとへアリストテレスが なんといはうと
哲学書に どうかいてあらうと
煙艸に優る ものはない
モリエール

杉作

(新潟県新発田市米子)
2015.4.18


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