にいがた百景

太宰治の歩いた道JR 新潟駅から萬代橋へ)

萬代橋への大通り
JR 新潟駅から萬代橋(万代橋)に向かって広い道(東大通)がのびている。

けさ、新潟へ着いたのです。驛には、生徒が二人、迎へに來てゐました……
私たちは驛から旅館まで歩きました……
なんでも二十分ちかく歩きました。新潟の街は、へんに埃つぽく乾いてゐました……
道路は、川のやうに廣いのです。電車のレエルが無いから、なほの事、白くだだつ廣く見えるのでせう。
萬代橋も渡りました。信濃川の河口です。別段、感慨もありませんでした。東京よりは、少し寒い感じです……
「みみづく通信」(『知性』第四巻第一號,1941年1月)

太宰治は1940年(昭和15年)の秋に,新潟高等学校(旧制)での講演に招かれ,新潟をおとずれた。
太宰はこの道(東大通,柾谷小路〈まさやこうじ〉)を歩いて旅館に向かった。
訪問先の新潟高等学校は,現在の新潟大学附属中学校・小学校などが建つ西大畑地区にあった。

礎町から古町方面
(萬代橋を過ぎ,礎町附近から古町方面を見る)

この道をどこまでもまっすぐすすむと,東堀通,古町通,西堀通などを過ぎてどっぺり坂に突き当たり,その先は日本海である。

(新潟市中央区万代,中央区下大川前通)
2002.10.13,2006.8.26


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