新潟市神社探訪

諏訪神社(新潟市東区本所〈ほんじょ〉)

諏訪神社(新潟市本所)
諏訪神社は,旧本所村の鎮守である。阿賀野川左岸の土手下,河川公園の反対側に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「中蒲原郡本所村字堤内 無格社・諏訪神社」とある。
寛治年間(1087−1094)に信濃国から勧請し,文明年間(1469−1487)に村の産土神となったと伝える。
祭神は御穂須須美(ミホススミ)命とされており,一般に諏訪神社の祭神を健御名方命とするのと異なる(注)
明治十五年(1883)に村社に列せられた。

注:御穂須須美命の名は『出雲風土記』に見え,大国主命と奴奈宜波比売(ヌナガハヒメ)の間に生まれた神とされる。
また『先代旧事本紀』(巻四)には大己貴命(大国主命の別名)が高志の国の沼河姫(ヌナカハヒメ)を娶って建御名方命を生んだという記事がある。
この二つの伝承を合わせると,建御名方命と御穂須須美命は同一神ということになる。本所の諏訪神社が御穂須須美命を祭神とするのは,これによる。

諏訪神社(新潟市本所)諏訪神社(新潟市本所)
15世紀の末,本庄氏(上杉家の家臣)がこの地に封ぜられて善政を敷き,本庄繁長が当社を崇敬して奉納した自筆の額が現存するという。

(新潟市東区本所1488,JR白新線大形駅から徒歩10分)
2003.2.6


新潟市東区(大形地区)神社