大分市神社探訪

善神王様仮宮(大分市浜の市〈はまのいち〉)

火王宮と善神王様仮宮
善神王様仮宮(ぜじんのうさま かりみや)の小祠は,「浜の市」のお宮として親しまれている火王宮の隣に建っている。
善神王様とは,応神天皇(八幡神)に仕える武内宿禰(たけうちのすくね)のことで,この小祠は,浜の市の期間に善神王様がとどまるための社殿である。
武内宿禰は,本来は賀来神社(かくじんじゃ,大分市賀来)の祭神であるが,柞原八幡から「秋の十一日間だけ出仕せよ」と命じられたのを誤解し,十一日間だけが休暇で,あとは柞原八幡への出仕を命ぜられたものと思い込んだ。そのため善神王様は,九月に行われる賀来神社の秋期大祭(賀来の市)だけ賀来神社に遷り,普段は柞原八幡宮で警護にあたっているという。
柞原八幡宮の仲秋祭(放生会)である浜の市の祭礼時(9月14日〜20日)は,八幡様が山をおりて仮宮に遷座するため,善神王様も主君に従ってこの場所に留まるのである。
善神王様仮宮善神王様仮宮の社殿

(大分県大分市浜の市,JR西大分駅より徒歩2分)
2003.11.13, 2015.3.30


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