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大分銀行赤レンガ館(大分市府内町〈ふないまち〉)

大分銀行赤レンガ館全貌
大分銀行のローンプラザ支店(赤レンガ館)は,このあたりの唯一の歴史建築物である。

大分銀行赤レンガ館(夜景)
大分銀行の祖は,第二十三国立銀行である。第二十三銀行は,明治三十年(1897)に普通銀行となり,株式会社二十三銀行に営業を引き継いだ。
大正二年(1913)に完成した二十三銀行本店の建物がこの赤レンガ館である。設計は,東京駅の設計者としても知られる辰野金吾氏。
その後,昭和二年(1927)に,二十三銀行は株式会社大分銀行と合併して「大分合同銀行」となった。
昭和二十年(1945)には,戦災でレンガ壁以外を消失したが,四年後に改築竣工し,銀行本店建物として使用された。
昭和四十一年(1966)に本店を別の場所に新築したため,レンガ館は「府内会館」として使用することになった。
平成五年(1993)に大分銀行赤レンガ支店となり,さらに平成十四年(2002)にはリストラによって業務を本店に統合し,赤レンガ館は「ローンプラザ支店」として利用されることになった。
赤レンガ館赤レンガ館中庭部分赤レンガ館中庭部分

赤レンガ館
巨大なトキハデパート(写真右)の陰で窮屈そうだが,辰野氏独特の様式で設計された赤レンガ造りの優美な姿は,やはり人目を引く。
1996年には文化財保護審議会の「登録有形文化財」に登録された。

→参考:秋田銀行(同時期の建物)

(府内町2-2-1,JR大分駅から徒歩5分)
2002.6.8, 2004.10.23, 2007.3.26, 2008.3.27


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