大分神社探訪

宮処野神社(竹田市久住町大字仏原〈くじゅうまちぶつばる〉)

久住町仏原の宮処野神社社頭
宮処野神社(みやこのじんじゃ)は,JR(豊肥本線)豊後竹田駅の北方,長湯温泉の西の仏原地区に鎮座する。
この地の土蜘蛛を征伐した景行天皇の行宮の跡に,景行天皇と日本武尊を合祀したのが当社の発祥と伝えるが,その年代は不明である。
また社伝によると,この地の膳臣廣雄の娘が容姿端麗で和歌と書をよくしたので,嵯峨天皇の釆女となって仕えた。天皇崩御(842年)の後,釆女は帰郷して尼となり,日々天皇を追慕した。兄が哀れんで仁寿三年(853)に景行宮の横に神宮を建てた。これが「嵯峨宮様」として崇敬を集めていたが,明治四年(1871)に社号を「宮処野神社」と改めた。
現在の祭神は,景行天皇,嵯峨天皇,日本武尊で,さらに大己貴尊,菅原神(十七社),倉稲魂命,仁徳天皇,大歳神(三社),天皇大神,伊那大岐命,速玉男命,猿田彦命(二柱),天若霊命を合祀している(以上は『久住町誌』による)。
久住町仏原の宮処野神社随神門
随神門の向こうに拝殿が見える。
久住町仏原の宮処野神社拝殿久住町仏原の宮処野神社本殿
本殿は一般的な流造りではなく,屋根が入母屋になっている。

久住町仏原の宮処野神社境内久住町仏原の宮処野神社境内
大杉の前に「串神社 少彦名命」と刻された碑が建っている。

景行宮跡
社殿の奥の道の脇に「景行宮跡」の石碑がある。

(大分県竹田市久住町大字仏原)
2013.9.15


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