大分市神社探訪

日吉神社(大分市木田〈きだ〉)

大分市木田の日吉神社遠景
日吉神社(ひよしじんじゃ)は,JR(日豊本線)坂ノ市駅の南1キロメートルに鎮座する。
社地は,古墳のような形状の高台である。
参道の入口に昭和八年(1933)寄進の大きな鳥居が建っている。
白鳳年間(七世紀後半)に近江の日吉大社を勧請したのが発祥である。
大友能直(おおともよしなお,鎌倉初期の御家人で,豊後の大友氏の祖)が豊後入国のさい(1196年)神領を寄進し,以後,大友氏が篤く崇敬した。
天正十四年(1586),島津義久の兵火にかかり,記録等を失った。
慶長六年(1601),加藤清正が当地の領主となり,上野遠江守の城内に鎮座した熊野権現を合祀して再建した。
その後,細川氏の領地となり,寛永十一年(1634)に宝殿が建立された。元禄九年(1696),細川綱利公(第三代肥後藩主)が鳥居を寄進した。
明治八年(1875),木田神社と改称した。昭和七年(1932)に県社に昇格し,日吉神社と改称した。
現在の祭神は大己貴命,伊弉諾尊,伊弉冉尊,菊理媛命である。

大分市木田の日吉神社参道
参道の途中に文政十三年(1830)の二の鳥居,その先に平成十年(1998)の鳥居がある。
大分市木田の日吉神社拝殿
拝殿は破風屋根を持ち,大きな構えである。
大分市木田の日吉神社拝殿の社号額大分市木田の日吉神社拝殿の内部
大分市木田の日吉神社本殿
本殿もかなり大きなものである。

大分市木田の日吉神社境内社大分市木田の日吉神社境内の坂ノ市護国神社
拝殿の前に境内社が二社ある。拝殿に向かって左の社殿には金毘羅神社,松尾神社,生目神社,手置帆負神社,彦狹智神社,畑神社が合祀されている。
このうち,畑神社については,「畑神社合祀記念碑 昭和五十七年参月十壱日 畑部落一同」も建っている。 右の社殿は坂ノ市護國神社である。
大分市木田の日吉神社境内の稲荷神社大分市木田の日吉神社境内の稲荷神社
本社の横には稲荷神社が祀られている。
大分市木田の日吉神社境内の陶製狛犬(阿)大分市木田の日吉神社境内の陶製狛犬(吽)
南側の参道に陶製の狛犬が一対置かれている。

(大分県大分市木田1557-1)
2016.10.9


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