諸国神社めぐり

金鑽神社(神川町二ノ宮〈にのみや〉)

金鑽神社鳥居
金鑽神社(かなさなじんじゃ)は,「延喜式」の明神大社に列せられた「金佐奈神社」である。
伝承によると,日本武尊が東国征伐のおり,倭姫命から賜った火打金を御霊代として,天照皇太神と素戔嗚命を祭ったのを起源とする。欽明天皇の時(539-572)日本武尊を合祀したとされる。
本殿を持たず,背後の御室ケ嶽全体を御神体としている。
周辺で銅を採掘したとも言われており,それが理由か,祭神を金山彦命とする文献もある。
坂上田村麿,源義家が戦時に祈願したほか,児玉党の崇敬も篤かった(児玉党の祖霊を祭るとされる有氏神社は神流川を3.5キロメートルほど遡った場所に鎮座する)。
金鑽神社拝殿金鑽神社拝殿の裏

金鑽神社神楽殿金鑽神社境内社
鳥居の奥に見えたのは拝殿ではなく神楽殿である。
拝殿の左手には境内社が一列に並んでいる。資料によると伊勢大神社(天照大神)など十九社である。

なお,拝殿南西の御嶽山(みたけやま)には御嶽の鏡岩と称する奇観がある。

(埼玉県児玉郡神川町二ノ宮)
2006.11.18


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