諸国神社めぐり

湯福神社(長野市箱清水〈はこしみず〉)

湯福神社社頭
湯福神社(ゆぶくじんじゃ)は,長野駅(信越本線,しなの鉄道,北陸新幹線)の北2.3キロメートル,善光寺(本堂)の北西300メートルに鎮座する。
「善光寺七社」の一社,また「善光寺三鎮守」の一で,祭神は健御名方命の荒魂である。
創立年は不詳であるが,『日本書紀』(巻第三十)の持統天皇五年(691)に見える古社で,「(八月)辛酉、遣使者祭龍田風神、信濃須波、水内等神(使者を送って竜田の風神,信濃の諏訪,水内などの神を祭祀した)」とある。「水内」が当社であるとされる。
社号の「湯福」は「息吹(いぶき)」が転じたものという。
古来,善光寺の氏神,鎮守として重んじられ,また戸隠神社の守護神でもある。
湯福神社二の鳥居
湯福神社拝殿
湯福神社拝殿向拝湯福神社拝殿向拝柱彫刻
湯福神社拝殿扁額

湯福神社境内善光廟湯福神社境内善光廟
境内に「善光廟」がある。
善光(本田善光)は,善光寺の秘仏である「阿弥陀三尊像」を7世紀初めに信濃に持ち帰った人で,善光寺の開祖である。
大正十年(1921)この大石を動かした時に人骨が発見された。これが本田善光のお墓ではないかとされ,平成十九年(2007)に廟を建てて石を安置したという。

(長野県長野市箱清水)
2019.7.2


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