新潟市神社探訪

鎧八幡宮(新潟市西蒲区押付〈おしつけ〉)

新潟市押付の鎧八幡宮
鎧八幡宮は,越後曽根駅(JR越後線)の南1キロメートルに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「西蒲原郡押付村字浦田 村社・鎧八幡宮」とある。
明治五年(1872)に村社に列せられた押付村の鎮守で,應神天皇を祭神とするが,創立年は不詳である。
「鎧」という珍しい社号に関して伝承がある。いわく「蒲原の地に住む黒鳥兵衛なる者が奥州の安倍貞任に呼応して乱を起こしたため,奥州遠征中の源義家がこの地に入った。康平五年(1062)に黒鳥兵衛を誅した義家は,当社に鎧を奉納して安倍氏討伐の戦勝を祈願した。それ以後,当社を「鎧八幡」と称す」と。
この時矢を制作したのが矢島(矢島の神明宮),旗指物をこしらえたのが旗屋(旗屋の諏訪大明神)という伝承もある。
さらに別の伝承では,寛治年間(1087-93)に平師妙・師季親子を誅した源義綱が鎧を奉納したともいう。
かつての鎮座地は,ここから南西に300メートルほど離れた場所であったらしい。今は水田の中に鎧八幡元宮の碑が建っている。
鎧八幡宮の拝殿鎧八幡宮拝殿彫刻

鎧八幡宮境内社
参道入口近くに境内社があるが,詳細不明。
鎧八幡宮狛犬
鳥居の前に座っている狛犬は大ぶりである。

道を一本はさんで矢島の神明宮が鎮座する。

(新潟県新潟市西蒲区押付)
2006.10.28


新潟市西蒲区(旧 西川町〈鎧郷地区〉)神社