おおいた百景

メヌエット

作曲:瀧廉太郎 (Rentaro TAKI, 1879-1903)
演奏:niigata-u.com

1899年(明治32年),二十歳の瀧は音楽学校の研究科二年となり,同時に嘱託教師としてピアノを教えることになった。翌年,瀧が強く希望していたドイツへの留学が認められた。ところが9月になって瀧は留学の延期を申請した。延期は認められ,渡欧は翌年の4月となった。
留学を延期した理由は不明だが,結果的に,この時期が瀧の作曲活動の絶頂期となった。「」を含む合唱曲集『四季』や「荒城の月」「箱根八里」などの代表作は,この時期の作品である。

ここで紹介する「メヌエット」もこの時期の作品である。1900年の10月1日に完成した。瀧の残した2曲のピアノ曲のひとつである(もうひとつのピアノ曲は遺作となった「」)。
ロ短調(トリオ部分はロ長調とロ短調)の3部形式で,和洋折衷の情感を含んでいる。
瀧廉太郎像(朝倉文夫)
(旧東京音楽学校奏楽堂の瀧廉太郎像)


瀧廉太郎名曲選